あけましておめでとうございます。
さて、突然僕の好きな漫画が二つも映像化され、
TV番組を毎週録画予約するという事態になっています。
『墓場鬼太郎』
これまでの「みんなのヒーロー・鬼太郎」を脱却し
声優・原作ともに原点回帰を図ろうという意気込みが伺えます。
画面全体を年季の入った紙のような質感に統一し
ド派手に感じる色彩も貸本マンガ(または水木作品)のカラーページらしさを再現しています。
非常に斬新だとは思いますし、「再現度」も高いと思うのですが、
一つだけ手を加えた点が目立ったので記しておきます。
第一話の狂言回し役である「銀行員・水木しげる」は
「幽霊的症状」を発症した患者の謎を解く過程で鬼太郎と出会います。
今回のアニメでは、鬼太郎の母が病に苦しむ患者を見かねて
なにやら妖術のようなものを使い、患者を死人にして楽にしてあげた、とされていました。
おばけは死なない 病気も何にも無い というわけでしょうか。
しかしマンガでは以下の通りです。

鬼太郎の母が売血した血液が原因となっています。
時代背景の古さ、鬼太郎一家?の貧困ぶりと社会的に無知な感じがよく出ているエピソードだと思うのですが、
今回のアニメでは別の表現になっていました。
はて、何でナシになっちゃったんじゃろかい、と思いました。
あまり残酷だったり差別的であるとも思えません。
しかし調べてみると、売血行為が現在禁じられているのって「肝炎」の問題が原因なのですね。
(
wiki「売血」の項)
現在よくニュースで取り上げられるミドリ十字やフィブリノゲンとは直接は関係が無いのですが
「怪しい出所の輸血が原因で重病に」となっては否が応にも連想されます。
配慮はしすぎるという事は無いでしょうが、なんでも現実の事象から遠ざければいいという問題ではないとも思います。
まあ、そもそもアニメスタッフがそういう方向に配慮したかどうかも定かでは無いのですが、
もしそうであれば薬害問題に配慮して変更が為されたという稀有なケースになるでしょう。
さて、それは置いておくとして
「これまでと違う鬼太郎=原作通り(特に貸本)=怖い!」
という方向性で邁進しそうな『アニメ墓場鬼太郎』ですが、
貸本を読むと怖いだけじゃあないんですよね。
いや、確かに、特に最初の頃は鬼太郎は不気味な子供なわけですけども、
三洋社の『夜話』なんかはギャグマンガとして本当に素晴らしい出来です。
「笑える鬼太郎」も再現されるのだろうか、と今から期待してしまいます。
ピースをふかす場面も是非見たいですねえ。
『栞と紙魚子の怪奇事件簿』
高校生くらいの女の子ががんばっていてえらいなあとおもいました。
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- 2008/01/13(日) 22:03:46|
- 漫画夜話
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| コメント:5
>ZM様
『新約・栞と紙魚子 ~井上順~』というタイトルだと思い込めるのならば平気だと思います。
なんと今のところ団夫人は再現度高いです。なかなか出てこないけど・・・
>王様
そうだね。声優さんは普段からアニメ声だもんね。
- 2008/01/24(木) 17:39:43 |
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