17世紀。ロレーヌ公シャルル四世の侍従であった人物。

彼の不思議な魔術的所業を知り、怯えたシャルル四世は、
デボルドがシャルル四世の母クリスチーヌを呪い殺し
また、さまざまな悪疫を呪術で引き起こした、として
1628年に告発、デボルドは火刑に処せられた。
さて、自分が妖術師を疑われる程のデボルドの行いとは何だったのか。
ある日シャルル四世はデボルドらを連れ、狩りに出かけた。
デボルドは3段重ねの小箱を用意していた。
それを開けると"中には不思議にも素晴らしいご馳走が入っていた"そうな。
(17世紀でも珍しいこととは思えないが…)
またさらに、3日も前から絞首台に吊るされていた3人の刑死者を生き返らせ、
死人達に主君に挨拶をさせると、また絞首台に戻らせた。
…それほど悪い事はしてないような。
ちょっと気の利いた"宮廷マジシャン"として可愛がられていたのだが、
なんらかの政争に巻き込まれ、妖術師と言いがかりを付けられ殺された、
なんていうストーリーが浮かぶ。
『無面目伝』も思い出しました。
ところで彼、「3」が大好きだったそうである。
3段の弁当箱を用意し、3日前の3人の刑死者を生き返らせた。
なんでもかんでも3回まとめて行うのが彼のクセだったらしい。
デボルド「これはこれは閣下!ご機嫌うるわしゅう!
これはこれは閣下!ご機嫌うるわしゅう!
これはこれは閣下!ご機嫌うるわしゅう!」
デボルド「さすが閣下!見事な腕前ですな!
さすが閣下!見事な腕前ですな!
さすが閣下!見事な腕前ですな!」
デボルド「ン、ンマイ!これは嬉しい不意打ちです!
ン、ンマイ!これは嬉しい不意打ちです!
ン、ンマイ!これは嬉しい不意打ちです!」
まぁ確かに鬱陶しくはある。
参考文献:『地獄の辞典』 コラン・ド・プランシー 講談社刊
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- 2007/01/25(木) 18:01:20|
- 怪力乱神
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